口腔外科
抜歯について
口腔外科(こうくうげか)と読みます。
当院で口腔外科と呼べる治療で一番多いのは、「抜歯」が多いので、ここでは抜歯について書かせていただきます。
歯を抜くイメージについて
鉗子(かんし)で歯をつかんで引っこ抜く、というイメージをお持ちの患者さんが多いと思うのですが、当院で歯を抜くイメージは「歯をはずす」感じです。 はずす=脱臼させる、ことです。ですから、いきなり“鉗子(かんし)”で歯をつかむことはせず、まず麻酔が効いた状態で探針(たんしん)歯と歯茎の隙間から歯の根の周りにある“歯根膜”を探針で触ることで歯を軽く脱臼させます。
挺子(ていし)で少しづつ歯を脱臼させます。
すると歯はグラグラになり、最後に“鉗子(かんし)”でグラグラの歯をつかんで抜きます。
歯を抜くことに不安をお持ちの方は多いと思いますが、“抜く”というより、実際には“歯をはずしている”と思っていただけると良いと思います。
おやしらずについて
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7×4=28本は必ず生えてきますが、上の歯の歯式の8つまり一番奥に余計に生えてくる歯を、俗に「親知らず」と言います。智歯、8番と呼んだりもします。
ですから、もし親知らずが4本すべて生えそろっている方は8×4=32本 歯があることになります。
- 01親知らずの周りの歯茎が腫れて痛い。
- 02親知らずが虫歯になって痛い。
- 03親知らずのひとつ前の歯が虫歯になって痛い。
- 04上下の親知らずが噛みあっていると顎関節症の原因となることがある。
- 05上の親知らずが下の歯茎を噛んでしまって痛い。
上記以外にも親知らずが原因で、さまざまな痛みを伴うことが多いです。
そのために、このような痛みを取り除くためには、おやしらずを抜歯することが治療として良い選択肢となります。
親知らずは、生えてこない人は1本も生えません。
生える人でも1本だけ生える人もいれば、4本すべて生える人もいます。
また、親知らずが歯茎の中に完全にもぐっている人も・・
親知らずの頭が少しだけ生えている人も・・
下の親知らずが横に向いて生えている人も・・(水平埋伏智歯)
親知らずは、人それぞれ多様な生え方をしていることが多いです。
親知らずが生える時期は20歳前後が多く、それまで歯の痛みもなく歯医者さんとは無縁と思える程、歯の状態が良い人でも、親知らずが生えるこの時期に突然、奥歯に違和感や痛みの症状が出ることがあります。
まずは一人で悩まずに歯医者さんで、自分の「親知らず」がどのような状態であるのか診てもらうことです。
自分の歯の写真を撮って見ただけでも、十分に自分自身の親知らずの状態を知り理解するだけでも、親知らずに対する不安は軽減されると思います。